ミトコンドリアというワードを1度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

- そして、ミトコンドリアは糖尿病、そして、糖尿病治療薬においてもとても重要な役割を果たしております。近年発売されたツイミーグ錠(2型糖尿病治療薬)は、ミトコンドリアの作用を介して、グルコース(血糖)濃度依存的にインスリン分泌を促す「膵作用」と肝臓、骨格筋での糖代謝を改善してインスリン抵抗性を改善する「膵外作用」という異なった2つの作用にて血糖降下作用を示します。
- 最近、よく見聞きするアンチエイジング成分といわれているNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)もミトコンドリアと関連しています。NMNは食事やサプリで摂取すると、吸収されたのち、血液を通じて全身に運ばれ、細胞の中に取り込まれて「NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)」という物質に変わります。NADは、細胞内のミトコンドリアにおけるエネルギー産生に欠かせない補酵素です。NADの量が増えることで、サーチュイン遺伝子(全身性のアンチエイジングを実現するために重要な遺伝子)は活性化し、働きの強まったサーチュイン遺伝子は、「ミトコンドリア」や「テロメア」を積極的に保護するようになります。サプリメントの効果はまだまだ未知ですが、医学の様々な発見や進歩(創薬)や展開力(販売など)には驚きます。内科医として、薬剤に頼らずに心身ともに若さを保ったり、生活習慣病の治療を提案していきたい気持ちはありますが、私自身が老化や衰えを実感すると、このような薬剤やサプリにも以前よりも興味が湧いてきました。
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