その「いびき」は睡眠時無呼吸症候群かもしれません
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
SASの原因
肥満、あごが小さい・形状に問題がある、扁桃腺が大きい、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などで鼻腔やのどの粘膜が腫れている、飲酒や睡眠薬で就寝中にのどや周辺の筋肉が弛緩するなどによって睡眠中に気道が塞がり、無呼吸や低呼吸を起こします。 他にも脳からの呼吸のコントロ-ルに問題があって無呼吸や低呼吸を起こす中枢性の睡眠時無呼吸症候群もあります。この場合には連携している高度医療機関の脳神経科などをご紹介して適切な治療を受けていただけるようにしています。
こんな症状の方はご相談ください
睡眠中
- いびきをかく
- 息が止まる
- 呼吸が乱れる
- 息が苦しくて目が覚める
- 何度も目を覚まし、トイレに行く
日中(起きているとき)
- しばしば居眠りをする
- 記憶力や集中力が低下する
- 性格が変化する
- 体を動かすときに息切れする
睡眠時無呼吸の検査
簡易検査
クリニックの指示のもと、検査委託会社(当クリニックではZONE社)から検査機器を郵送にて貸与して、ご自宅で就寝時に検査を行います。腕時計のような装置、指先につける血中酸素濃度を測る装置、鼻呼吸を感知するチューブなどをつけて就寝します。検査機器は検査委託会社に送り返して頂きます。数日後に検査結果がクリニックに届きます。結果を聞きに受診してください。
終夜睡眠ポリグラフィ検査
簡易検査より精密に調べる検査です。脳波・筋電図、眼球運動を調べるモニターを装着し、呼吸状態を調べるためにお腹と胸にバンドを巻き、指先に血中酸素濃度を測る装置をつけて就寝します。センサー類が多少違和感を生じさせますが、痛みや不快感のない検査です。最近では先に述べた簡易検査で診断がつき、治療にうつることがほとんですが、簡易検査では判断できない場合に有効な検査で1泊入院で行うことがほとんどです。簡易検査の結果から精密検査が必要と判断される場合やご希望される場合には連携医療機関をご紹介して検査を受けていただけるようにいたします。
SASの治療
原因になっている疾患がある場合にはその治療を行い、肥満が原因の場合には栄養相談などで減量と適正体重の維持をサポートしています。特に肥満が原因で睡眠時無呼吸症候群を起こしている場合、肥満解消は根本的な治療になります。
持続陽圧呼吸療法(CPAP)
当クリニックでは中等度以上の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の方に対してCPAP治療を行っています CPAP治療は、睡眠時の気道閉塞を取り除く有効な手段で、副作用もなく、多くの患者さんへの第一選択治療とされています。中等度以上の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の方に対するCPAP治療は、健康保険が適用になります。
受診後の流れ
1ご来院
いびきや日中の眠気の程度などについて、問診を行います。 睡眠時無呼吸症候群の疑いがあった場合は、簡易検査(保険適応)をお勧めします。
2簡易検査
入院の必要はございません。当クリニックから委託する検査会社からご自宅に小型の検査機器が送付されます。 一晩装着して、睡眠時の呼吸状態を検査していただきます。 費用:初診料+検査代 3,500円~(3割負担の場合)
3診断・治療方針決定
再度ご来院いただき、簡易検査の結果を元に治療法をご提案します。 当クリニックでは、生活習慣改善の指導とCPAP療法を組み合わせた治療を行なっております。 ※簡易検査の結果、高度な治療や精密検査などが必要と判断された場合は、近隣の提携病院へご紹介いたします。
4治療開始
ご自宅でCPAP治療を開始します。 1ヶ月に1度ご来院いただき、CPAP治療の状況や治療効果などを確認いたします。 費用:診察代や機器レンタル料金などを含み、月に5,000円前後(3割負担の場合)